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南河内郡太子町。
ここに聖徳太子の墓がある。
日本最古の国道『竹ノ内街道』沿いに佇む寺は、私の住んでいた寮から徒歩10分の所にあった。
他にも推古天皇、小野妹子、蘇我倉山田石川麻呂など当時の政権の指導者達が眠る土地なのだ。
彼らは、廟であったり古墳であったり、眠りにつく墓の形は様々。
天皇の古墳の数は隣接する羽曳野市に並んでその数日本一。
豪族の古墳よりも天皇家の方が多い土地柄である。
そんな中で、大学のグラウンドはある豪族の古墳を抉るように作られていた。
正確にいうと、
クラブボックス棟が古墳の端に"乗っかる"形で作られたのだ。
大学の体育館の二階の吹き抜けのロビーに、当時の発掘の様子や復元模型が展示されている。
また、こんな言い伝えもあった。
大学の周りにある五体の地蔵は五芒星の形を成して鎮座している、と。
実際、私は五体の地蔵を見つけた。
そしてその位置を確認すれば、確かにやや歪ながらも形を成していた。
古墳を囲むように。
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