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数日が経ち、ようやく声は聞こえなくなった。
無気力になり家に籠るのも飽きたある晴れた冬の日。
私は気分晴らしに散歩に出掛けることにした。声に怯える生活に嫌気が差したのもあった。
いくらか歩いた所に、安藤忠雄が設計した『近つ飛鳥博物館』という博物館があった。
私は気紛れに博物館へと向かっていた。小春日和の陽気に身も心もいくぶん軽くなっていた。
博物館に向かう途中、農家の人が使う陸橋のようなものが目についた。
なんとなく気になり橋を渡り、枯れ葉を落とした木々の並ぶ森へと入ってく―――
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