作戦前夜 -オデッサ作戦1-

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「おーい、クラウス」 ドアをノックする音と共になんとも情けない声が耳に入る。 「なんだよマーク?」 日記を付け終わると同時に来るとは、少し気味が悪い。 「入るよ、隊長さん」 少し癖のある黒髪のメガネを掛けた男、マーク・フォレストが部屋に入ってくる。 「明日、大丈夫なのか?」 「入ってくるなり何だよ」 言われなくても分かっている、明日は俺が隊長としての最初の仕事だ。 「俺はともかくお前、背負い込むなよ?」普段は薬でもやってるんじゃないかと思うほど騒がしいくせに、今日は妙に真剣だった。 「隊長だって所詮は人間だ、俺達はただ戦うだけだ。」 マークは黙り込んでしまった、隊長としてやはり態度を変えるべきだろうか? 「明日はオデッサに向かうんだろう?」 「いや、正確には違うらしい」 「どういうことだい?」 マークは興味深けに聞いてくる。 「向かうことには変わりないが、その周辺地域に集結しつつある連邦の各部隊の襲撃も目的だ」 「久々に暴れ回れるんだな!」 急に元気になりやがった、変な奴だ。
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