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マークは嬉しそうにしながら部屋に戻っていった、陣形を乱さないと良いが……
ふと思い、自然と笑みを浮かべる。
「隊長らしいこと考えちまうもんだ……」
自分はこれから、自分と味方の命を預かることになる。マークの言った通りかもしれない。
翌朝は気持ちの悪いくらいに晴れ渡っていた。
「以上が今回の作戦内容だ、何か質問はあるか?」
早朝、隊員達を集めブリーフィングを行う、昨晩話したマークもいる。
「あんたが隊長になるのに異論は無いが、指示はだせるのか?」
先日の戦闘で前の隊長は死んだ、それから昨日の辞令があるまで隊の指揮をしていたのは、たった今言葉を発した浅黒い肌をした屈強な男、ガイツだった。
「確かに俺一人じゃ穴があるだろう、だからガイツ、あんたに副隊長をたのんでるんだろ?」
彼の言い分はもっともだった、やはり馬鹿げた作戦で死ぬのは誰だって嫌がる。
「……」
「お前には現地での細かい指示、バックアップを任せる、俺は事前の作戦の決定、撤退の指示……ぐらいだな」
「分かった……」
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