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納得してくれたようで良かった。
「隊長……質問が……」
俺は消え入りそうな声の主を探す、あの声は整備士のマーティンだった。
「なんだ?マーティン」
「今回はどの機体を?」
そうだった、この基地にはモビルスーツの在庫が多い、とは言っても現地で様々な部品を流用してはいるが。
「そうだな……ドムを二機、ザクとグフをそれぞれ一機たのむ、ガイツとケイジはドム、マークはザクだな、俺はグフに乗る」
「了解しました、整備は終わっていますがもう一度チェックしてきます」
レッド・ハウンドは八人で構成されている。パイロット4人、整備士二人、オペレーター一人、予備パイロット一人の構成だ。とは言っても、隊員の入れ替わりは激しくすぐに代わりがやってくる。
今の隊員たちにも顔馴染みは少ない。
「以上でブリーフィングを終了する、出発は三時間後、それまで各員は準備を整えろ」
「隊長、い、いらっしゃいますか?」
準備を終えた頃に、部屋のドアが叩かれる。
今回はマークではない。
「誰だ?」
「ケイジ・コジマ二等兵であります!」
緊張のためか声がうわずっていた、無理もない、彼は新人なのだから。
ドアを開けると、たぼついた軍服を身に付けたケイジが立っていた。
「どうした?」
「申し訳ありません、実は相談が…」
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