作戦前夜 -オデッサ作戦1-

6/8
前へ
/44ページ
次へ
「相談?まぁいい、格納庫に向かうから歩きながらで大丈夫か?」 「あ、はい!」 ケイジは慌てて付いてくる。 「実は俺、モビルスーツに乗るのが、怖いんです」 「……」 ケイジは俺の返事を待たずに続ける。 「始めてのってからまだ2ヶ月ですし、それからは戦闘もほとんど無くて……」 「誰だって怖いさ」 「え?」 俺は思うままに言い放つ、ケイジは驚いた顔をしていた。 「当たり前だ、いつ死ぬのかも分からない、俺達は戦争をしてるんだ、怖いのは当たり前だ」 「そう…なんですか?」 「ああ、怖くないのはマークぐらいじゃないか?」 冗談混じりに言うとケイジの緊張は少しほぐれたように思えた。 「おーい、クラウスじゃないか、格納庫に行くのかい?」 噂をすれば……か。 「そうだよ、準備は終わってるのか?」 「もちろんだよ!」 本当に嬉しそうな奴だ、ふとケイジの顔を見ると少しだけ笑っているように見えた。 「隊長、ありがとうございます」 「気にするな、お前はまだ経験が薄いからな」 「でも乗機はドムなんだし、腕も悪くない」 マークが口を挟む、話を聞いていたのだろうか? 「お前はバズーカをきちんと当てるようにするんだな、マーク曹長?」
/44ページ

最初のコメントを投稿しよう!

22人が本棚に入れています
本棚に追加