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「相談?まぁいい、格納庫に向かうから歩きながらで大丈夫か?」
「あ、はい!」
ケイジは慌てて付いてくる。
「実は俺、モビルスーツに乗るのが、怖いんです」
「……」
ケイジは俺の返事を待たずに続ける。
「始めてのってからまだ2ヶ月ですし、それからは戦闘もほとんど無くて……」
「誰だって怖いさ」
「え?」
俺は思うままに言い放つ、ケイジは驚いた顔をしていた。
「当たり前だ、いつ死ぬのかも分からない、俺達は戦争をしてるんだ、怖いのは当たり前だ」
「そう…なんですか?」
「ああ、怖くないのはマークぐらいじゃないか?」
冗談混じりに言うとケイジの緊張は少しほぐれたように思えた。
「おーい、クラウスじゃないか、格納庫に行くのかい?」
噂をすれば……か。
「そうだよ、準備は終わってるのか?」
「もちろんだよ!」
本当に嬉しそうな奴だ、ふとケイジの顔を見ると少しだけ笑っているように見えた。
「隊長、ありがとうございます」
「気にするな、お前はまだ経験が薄いからな」
「でも乗機はドムなんだし、腕も悪くない」
マークが口を挟む、話を聞いていたのだろうか?
「お前はバズーカをきちんと当てるようにするんだな、マーク曹長?」
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