22人が本棚に入れています
本棚に追加
「クソッ!爆発音まで拾いやがった!」
ウィルはおそらく生きてはいないだろう、燃えあがるザクがその証拠だ。
「オカート!このままじゃ死ぬぞ!」
マズい、急ぎ旋回しヒートホークを構える。
地響きと共に木々を掻き分け連邦のモビルスーツが現れる、損傷しているところを見ると、他の部隊と交戦したのだろう。
「後ろから援護してくれ!」
大きく踏み込み横にヒートホークを薙ぎ払う。
だがその一撃はむなしく空を切る、すぐさま体制を変え、相手がビームサーベルを構える前に縦に大きく振り下ろす。
「当たれ!」
僅かな振動が伝わる、ジムの胴体に浅い傷が出来ていた。いける、そう確信したがオカートからの援護が無いことに気付く。
「何してるオカート!」
「うわ、うわあぁぁ!?」
オカートはまともに構えもせずマシンガンを放つ、やつは正気じゃない。まさかこの状況で錯乱を起こすとは、このままじゃ俺までやられるかもしれない。
だが、そう考えるのは少し遅かったようだ。
「なっ!?」
オカートの放つ弾丸は俺のザクの左足を貫いた。
頭をビール瓶で殴られたような痛みが走る。
「チューブをやられたか!?」
バランスを崩し、その場に膝をつく。
最初のコメントを投稿しよう!