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意識が朦朧としてきた、頭をぶつけたせいだろうか?
連邦のモビルスーツは動かない俺のザクに目もくれず、オカートのザクをコックピットごと両断する。
また一人、部隊員がへる。残りは俺だけだ。
「こんなところで終わりか……」
結局ウィルの奴とはトランプで負けたままだった、地獄で会えたらまた仲良くやるとするか。
死を覚悟し、俺は目を閉じる。
その瞬間だった、独特のブースト音と共に血の色に染められたグフが敵を真っ二つに切り裂いたのは。
薄れゆく意識の中、味方のモビルスーツを見る。
「あのエンブレムは……レッド・ハウンド……」
グフの肩に雄々しく輝く隻眼の猟犬を、私は目に焼き付けた。
そこで、私の意識は途切れた。
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