🍀悪夢🍀

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「じゃあ、行ってくるわ。」 尊は走り去って行った。その場所には翔子と美紀しかいない。翔子が口を開いた。 「ねぇ、美紀。あんた何様のつもりなの??」 急に翔子の口調が冷たくなった。美紀は驚いた。    “いつもの翔子じゃない”  「何って……。別にいつもと同じじゃない。」 「いつもと同じねぇ。」 翔子はニヤニヤしている。その瞬間、美紀は翔子に髪の毛を捕まれた。  「痛ッ、痛い。離してよ翔子っ。」 「離してあーげない。この長い髪を切ったら、尊君は何て言うかな?」 クスクス笑う翔子にゾクッとした。そしてハサミを取り出した。 「嫌っ、やめてぇ、お願い切らないでぇ。」 「やーだねぇ💕あんたの髪を切らないと気が済まない。」 そう言うと、ハサミを美紀の髪の毛に宛てた。    ━━━ザクッ  ━━━パサァ  美紀は頭の中が真っ白になった。 “尊に嫌われる” 「嫌ぁぁぁぁぁぁぁぁぁ。」 美紀は泣いた。その様子を翔子は見て嘲笑った。  「良い気味ね。あんたは尊君に嫌われる。精々もがいてねっ。」 翔子は笑いながら去っていった。
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