なんとなく秘密?

2/5
前へ
/14ページ
次へ
『………』 『…………』 会話が皆無。 朝途中で合流してそれから二人で学校に登校しているわけだが、会話がない。 手………手も繋がない。 私たちはまだ、あまり人がいない道を並んで静かに歩いている。 内心はもう、穴があるなら入りたい。 昨日までは彼の後ろを歩いていたのだ。 部活の朝練に毎朝行く彼を見るために、私は彼よりも早くに家を出て学校に行っていた。 まぁ、今日も行っているのだが。 『お前、いっつもこんな早いのな。まぁ、理由知ってるけど、よくやるよ。』 『………うぇ!?あ………うん!!!』 またもや知ってんのか!? 彼はエスパーらしいです。 『そんなに花が好きなのか??』 『………ん??』 は……花?? え………っとFlower? フラワー??? 『フラワー???』 『なんで英語なんだよ。』 『あっ、違うねん。いきなり、花ってきたからビックリしたねん。』 『いや、なんで関西弁?しかも、かなりぎこちない。つか、いきなりじゃね~じゃん。』 あっ、そうか。朝早くに行き過ぎてやることなくて、教室になぜか飾ってる花の水取り替えたりしてるからか。 『………なるほど。………違うんだよ。君が朝練に行く姿を見たくて早く家出て学校行っていたんだ。花も嫌いじゃないが、早起きしてまでしないよ。君と同じ時間に行くとそれぐらいなんだやることがあるとしたら。』 うん。珍しく長台詞。まぁ、説明って難しいよね。 うん。 『………』 『今日はそろそろ花が変わってるかな。しおれて来てたしな。』 『………』 『どうした?』 無言の彼が気になり見ると口元を押さえて俯いていた。 『………具合悪いのか!?び……病院!!!』 『違う違う!!違うから電話すんな!!』 真っ赤な顔で携帯を奪ってきた。 『お前が……変なこと言うからだ。』 『…変なことって……花がしおれてる?』 『もっと前』 『…まぁ、説明って難しいよね。?』 『そんなこと言ってないだろ。』 『あっ、そか。それは心の声だった。で、変なこととは?』 『もう、いいだろ。わかんないならわかんないでいい。』 彼はそう言って、顔をそらした。 手を口元にあてて。 彼は照れ屋で照れたとき口元に手をあてるらしい。
/14ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加