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いつも隣で一緒に寝ていたはずの彼女は、いつからかいない夜が増えて、朝に着替えたりしに帰ってくる。
寂しくて、寒くて眠れない夜を言い出せず押し付けたのは
否めなくて。
それでも少し心配な僕は、寝る前に彼女に電話をした。
何度かかけてやっと出てくれた彼女。
「…もしもし?」
「今夜、寒いけど大丈夫?」
「今日は友達ん家でお泊まりパーティーだから大丈夫」
「今日も帰ってこないの?」
「今日は研究室に泊まりでレポート書くから」
「今日って研究室休みじゃなかった?」
「あ、あたしのとこは休みじゃないのっ」
「そ、そうなんだ...。
じゃあ、頑張って」
優しさなのか、僕の着信が増えるのに比例して、彼女は嘘を吐いた。
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