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「もしもーし?」
「…………………」
「とりゃ―」
そう耳元で鼓膜に穴を開けるのでは無いかと言う大声とともに足を払ってきた。
「っ何すんだよ!?恋歌」
「あんたが無視するから」
「ってか何でお前こんなところにいるの?」
「一緒に帰るから」
「はっ冗談?」
「冗談じゃない」
「俺の家今どこか知ってんの?」
「いけばわかるから大丈夫」
なにも言わず黙り込む俺。
「まさか家に私を入れれない事情でもあるの?」
無いことはない、だが喋る必要もない。
しかしその無言を悪い方に受け取ったのか聞いてきた。
「何?私には言えない?」
「………今度説明する………じゃ駄目?」
「別に……駄目じゃ無いけど…」
泣いちまった、どうしたらいいんだ?
1ここから消える
2スカートの裾をめくる
3先生を呼んでくる
4謝る
………1、2は殺されるだろうし3なら……豆腐には頼っても無駄だろうな。
なら、残された答えは
「ごめんな?許してくれないかな?」
「なに謝ってんの?」
「へ?いやいや……泣かしたし」
「反省してるの?」
「ハイそりゃあ勿論です
海よりも高く山よりも深く反省してます。」
「つまり死にたいってこと?」
「その通りで……す?」
即答する。
話しを良く聞かず無茶難題に答える、そうしたら少し位許して貰えるだろう。
この瞬間を後悔した。人の話をしっかり聞くべきだった。いつも早とちりして失敗する。
これからは自分の思ったことを頭の中で3回繰り返して喋るようにすることする。
そしたらこんなにボロボロにならないだろうから。
「まぁいいわ、家どこにあるの?」
「家無い」
小学生でもわかるであろう簡単な答え。これだけで解ってくれると思ってた。
でも結果は惨敗。
「言えない?お仕置きが足りないようね?」
そういって耳を引っ張られ近くの川に連れていかれ
ドッボーン
俺は寒中水泳をする羽目になった。
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