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高校入試当日ー
この高校に受かるべく
今日まで必死に勉強して来た
「今頃緊張してきたな…」
席につき消しゴムやらを
準備する
周りは知らない奴ばかりだ…
斜め前と隣の奴がまだ来ない
「はぁ」と
ため息を吐きながら
机に突っ伏せると
肘に消しゴムが当たり
廊下まで転がってった
(落っこちるとか試験前に最悪…)
拾おうかと立ち上がると
ドアの影から消しゴムを
取る手が見えた
「あっ…それ」
色白でフワッとした感じの女の子が消しゴムを
俺んとこに持ってきてくれた
「ありがとう…」
「いいえ!」
無邪気な笑顔に
一瞬胸を絞められた
時間が止まったようだった
「おはよ!遅れるかと思ったよ~」
「寝坊か?こんな大事なときに侑らしいわ」
「えー!ひどい。らしいって何ょ!寝坊じゃないもん」
(侑って名前なんだ…)
その子は俺の前に座ってた男と喋りはじめた
(同じ学校か?)
楽しそうに喋る彼女を見て絶対に受かる!
と決意を固めていた俺だった
これが君との出会い…
卒業してからも
まだ忘れられないんだ
、
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