一章:男との出逢い

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当たっていたのか、 壟謦は驚いている。 それにしても、 コイツは美形だな。 キリッとした目付きに、 光を灯して真っ直ぐな黒い瞳。 セクシーな眉毛に黒い髪。 爽やか・ワイルド・イケメン。 誰でも好感が持てる容姿をしている。 「良く分かりましたね」 「中国マフィアをナメないで頂きたい」 俺はそう言うと、 腰に掛けていた鞘から長剣を引き抜く。 刃は綺麗に光っている。 「刀……中国人である貴方が日本の文化でもある刀を操れるとでも?」 「操れるさ、 私は完璧なのだから」 「随分と確信を持って言いますね」 当たり前だ。完璧じゃ無かったら、 次期首領として恥をかく。 俺は手に持った長剣で、 突きのポーズをする。 一瞬で終わらせる。それが俺の美学だからな。
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