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「ふむ、よくきたの。皆、頭を上げい」
元老がそう言うと、皆、一斉に頭を上げ、僕の方へと視線を送りつけてくる。
突き刺さるような視線。
敵意の込められた視線。
まるで獲物を狩る獅子のような視線。
視線が突き刺さる。もちろん痛いわけではない。だが、見られているという、不快な感覚が僕を襲ってくる。
目。
目。目。
目。目。目。
目目目目目目目目
目 目
目目目目目目目目
目 目
目目目目目目目目
目 目
目目目目目目目目。
目が。
視線が僕を捕まえる。
彼らの視線はおよそ想像のしがたい憎悪が込められており、それは全て僕へと注がれる。
憎しみ。
妬み。
それらが、その場にいる六人全員(元老を除く)の憎悪の念が、僕に伝わってきた。
そして、その視線のおかげで、これからなにが起こるのか、なぜ彼らがそんな視線を送るのか、全てを理解した。
「まぁ、座れ」
元老は、彼と相対的な位置に置かれている座布団を指し、僕にそう告げる。
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