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毎日いっそ捨ててしまおうかと考えるが…結局はいつも捨てる気にはなれない。
「ぁー…顔洗いにいこ……」
鉄の板を何枚か重ねて作ったベッドを降りて、あくびをしながら外へと続くドアを開ける。
…いつもと同じ、なれた風景である。
目の前には、もう見慣れた広大な海が広がっている。
太陽の光で様々な魚が泳いでいるのが簡単にわかる程澄んだ色の海だ。
その上を飛んでいる、うみどり達も見える。
ここは、街。
海の上に浮かんだ街。
この陸のない星で、今なお人間が生きている理由。
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