14042人が本棚に入れています
本棚に追加
/806ページ
「伊達君は?告白、とか」
返した質問に、彼は無言のままあたしの顔を見つめてくる。
「……」
ふっと瞳を伏せて切ない表情をしたのが見えた。
「あ、あのっ……」
聞いちゃイケナイ質問だった?
手のひらに嫌な汗をかいていく。
伊達君は俯いたままでゆっくりと視線をあたしに戻して。
また、鼻で笑った。
「ジュース買って来てくれたら教えるよ」
「……」
……変に気ぃ遣って、損した気分!
目の前で伊達君のサラサラした髪が風に舞う。
まるでシャンプーのTVCMみたいでちょっと笑えてくる。
「あ?何笑ってんの」
小さな子供みたいに口を尖らせてあたしをジロリと睨み付ける仕草に、尚も笑いが込み上げた。
最初のコメントを投稿しよう!