9th.moment

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「どうして……真田センパイ……?」 「どうしてだろうね」 いつもと同じようにはぐらかして、伊達君はじっとあたしを見つめた。 視線を直に受けて、機械仕掛けの人形みたいに一歩ずつ彼の元に近付く。 伊達君はふっと笑みをこぼして、その長い腕を上げてあたしを手招きした。 「伊達君?」 理由なんて分からない。 まるで吸い寄せられたかのように、あたしは伊達君の前に立った。 「……上杉さんの所為だよ」
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