「おせち」

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「おせち」

「なんじゃい!!!ワシの雑煮だけ餅入っとらんやないか!!!」 「そんなことないでしょ!もう五個も食べたわよ、おじいちゃん。おとその飲み過ぎで酔ってるのね。」 「なんやと!酔うてなんかないわい!正月からボケ老人扱いとは何ちゅう親不孝や。泣けてくるわ、グェ~ン!グェ~ン!」 「ボケ老人はそんなにちゃんと泣き真似なんか出来ません!陽気な一人芸が得意なんだから、“R― 1”の予選でも参加して来たら?」 「よっしゃ!優勝して五百万円もろてもっとええ酒飲んだるわい!!」 (本当に酔ってるだけかしら?ボケが始まったんじゃなければいいけど...) 聞こえているクセに知らない顔の亭主を頼りなく思いながら正月早々、悪い予感に心配の絶えない嫁。 関西によくある家庭の風景でした。 (よくあるか??)
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