矢坂冬斗

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「さぁ、森崎様。こちらでございます。」 珠稀さんにお屋敷の中を説明してもらいながら歩いていると、あたしの部屋についた。 「中にある家具は全て森崎様にお好きに使っていただいて結構です。」 「あ、はい。」 珠稀さんに紹介されたあたしの部屋はお屋敷の2階の資料室の隣。 お屋敷のなかは、すごくキレイで、色んな部屋へとのびている廊下は、塵ひとつなくて輝いている。 「さてと…入りますか…。」 荷物をギュッと握りしめ、勢いよくドアノブをひねる。 あたしが暮らしていく部屋!!! ガチャッ!!!! 扉をバンッと開くと、中はこれが部屋!?と疑ってしまうほど広くて、大きな窓から光が射していて、ベッドや机がキラキラと光っていた。 そしてその奥にクローゼット、ベランダ、バルコニーになっていて、そこに1人の20代くらいの男性がいる。 そう…。 男性が…… え!!!!????? 男!? なんであたしの部屋に見知らぬ20代男がいるわけ!? 男はあたしに気づいてない様子。 あたしは勇気を出して男に声をかけてみた。
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