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お隣の桜木さんが気になる中、放課後に近付くにつれて一つの懸案事項が心を占めていった。
…そう。
たっちゃんだ。
昨日の放課後、たっちゃんは勝手に僕の入部届を書いて提出しに行ってしまい、その後いくら待っててもたっちゃんは体育教官室に帰ってこなかった。
当然、その間そこには僕と風華先輩の二人しかいなかった。
たっちゃんが帰ってくるのを待っていたが帰ってこないので風華先輩に帰っていいのかと聞くと、脅しともとれる言葉が返ってきたのだ。
「あなたは…小野君はもう逃げられない。たっちゃんは自分の信念は絶対に曲げない人。だから、もうおしまい」
「お、おしまいってどういう…」
「もう、逃げられない。目が合ったとき、あなたの運命は決まった」
えぇー…
この時、風華先輩から見えないプレッシャーを感じた。
…気がする。
「だから」
「だ、だから…?」
「明日の放課後、大人しくここに来なさい。悪いようにはしない」
この人は一体何考えているんだ!!
僕はもう恐くて恐くて…頷くことしかできなかった。
…風華先輩も女子だろ、だって?
いや違うんだ。
何がって…オーラが。
そして放課後になった。
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