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「そうだ二人とも、キッチンにアイスコーヒーあるから飲んできなよ。
それからかき氷作ってみよ」
「マジ!?廉やっさし~♪」
「あれ、でもそもそもこの家にかき氷機なんてあるんですか?まさかアイスピックか何かで削る気じゃ…」
「あ、それは大丈夫。ね、真くん?」
「…へ?」
「俺らが小さいとき使ってたかき氷機物置に仕舞いっぱなしじゃん、ほら、タヌキの」
…タ ヌ キ?
予想外の単語にぽかんとする俺達を余所に、リーダーはおぉっと言いながら手を鳴らす。
「あったなぁタヌキ!あれ出す?なつかしいな~」
「昔はよくあいつでゴリゴリ作ったよね~!家庭用なのに妙に粗削りになってさ(笑)暫く出してないけど、埃かぶってないかな?」
「だいじょぶだろ、箱入れといたし。気になるなら洗えばいいし」
「よし真くん、発掘してこよう!」
「ラジャー」
言うが早いか、"タヌキ"発掘にリビングを飛び出していく二人。
残された俺達は「タヌキ…?」と共通の疑問を口にして首を傾げ合うしかなかった。
…あれ、てかるうさんアイスコーヒー忘れてない?
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