サマーフレーク

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8月半ば、夏真っ盛り 外ではギラギラの太陽が猛威を奮い、蝉の鳴き声が喧しく響き渡る。 シェアハウス『COLORFUL』のリビングはクーラーによって快適な温度が保たれていた。 そのリビングのローテーブル(夏らしく涼しげなガラス製だ)を取り囲むようにして 『COLORFUL』の住人五人が仁王立ちしていた。 「…いいか?一回勝負だからな」 「ええ、わかってますよ、恨みっこなしですね」 「ぜーったい、負けないからね!」 「それはこっちの台詞だぜ」 「よし…じゃあいくぞ」 五人は互いに顔を見渡すと、意を決したようにそれぞれ固く拳を握り締めた―。    
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