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本日の敗者二人が暗いオーラを醸し出しているのを余所に、リビングではミツがいそいそとテレビゲーム機を引っ張り出していた。
「廉くん、暇だったら一緒にゲームやりません?この間のRPG、新作出たんですよ」
「お、マジ?やるやる!」
「おいらはー?」
「今日やりたいのは一対一勝負なんでダメです」
「えずりぃよぉ…」
「んふふ…冗談ですよ、交代でやりましょ」
「何でもいいがせめて俺らが出てってからしてくれ、その会話!!」
「はいはい、気合い入れていってらっしゃーい」
「送り出し方に気合いが入ってない!!」
「はぁ…しゃーない、行くか千明」
「うぅ…はぁい…」
緩慢な動作でるうさんが立ち上がれば、千明も渋々それに倣う。
難を逃れて和気あいあいとくつろぐ俺達居残り組を恨めしげに見遣りながら、諦めの表情を浮かべて炎天下へ繰り出していった。
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