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―それから小一時間後。
「…そろそろ帰ってくる頃かな?」
「そうですね、多分暑さにやられてHP10で帰ってきますよ」
「あ、おいら(のキャラクター)のHPが0になった…」
「アンタ2Pの協力が必要なダンジョンでほいほい死ぬのやめてくれる!?復活させにいくの俺なんですけど!!」
悲痛な叫びを上げながらコントローラーを操作するミツ。
あーあ、そのダンジョン戻るのも大変なのに気の毒(笑)
順番待ちで手持ち無沙汰だったから、何となくキッチンへと向かう。
…あ、そうだ、暑さにやられて帰ってくるであろう二人に冷たいアイスコーヒーでも入れとこうかな。
思い立ってアイスコーヒーを作っていた時、玄関の開く音とともに二人分の声が飛んできた。
「「たぁだいま~~~!!!!あっちぃぃぃい!!!!」」
見事にシンクロした声二つは、しかし想像したそれより幾分明るい。
むしろ、テンション高めの笑い声も混ざっていてやけに楽しげだ。
(もっとだるそうに帰ってくると思ったのに…暑さで壊れた?)
首を傾げていると、ガチャリとリビングのドアが開き大量の荷物を両手に抱えたるうさんと千明が入ってきた。
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