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しかし半平太の想いとは裏腹に、これを良く思わず弾圧的な態度をとる者達もいた。
「全く、虫けら風情が調子にのりよるわ」
前藩主、山内容堂の最も厚い信頼を受け名声高い上級武士、土佐藩参政「吉田東洋」と開国、公武合体派の面々であった。
吉田東洋は、朝廷ではなく武士として徳川を重んじ、異国を打ち払うべきではなく開国をするべきだと唱えた。
また吉田東洋は頭が冴え、尚且つ下級武士を特に見下した。
東洋にしてみれば、郷士など居てもいなくても同じ存在、邪魔だとしか考えていなかった。
それでも事実上土佐藩の政権を握っているのは吉田東洋だ。
半平太は、吉田東洋宅を訪問し何度も何度も頭を地面に擦りつけ、時勢を論じ、勤王と攘夷を説いた。
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