一章

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「よぉ、目、覚めたか?」 後ろから声がして、俺は慌てて寝たふりを決め込んだ。 「何だ。まだ寝ていたか」 ホ…騙されてくれたか? 「なーんてな。クソガキ。起きろ」 首根っこを捕まれて起こされた。 「な…だ… な…」 怖い。 声をかけてきたのは30ほどのオッサン。 若干の無精髭が気になる。 「お前なあ、何が言いたいかは分かるが、つまりはここはどこ?私は誰ってやつだろ?」 ―んなっ! 「俺は、鳴海だ!」
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