青い空が似合うのは

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見慣れたはずの通い慣れた通学路。 そこに現れた奇妙なハイテンションのバカそうな男。 その男がなぜか、 私のすぐ横をついてくる・・・。 「いや~~、ブレーキが壊れてたみたいでさぁ!全然止まらんくて!もうびっくり仰天!あの時は死ぬかと思ったよ!」 (・・・・・・エクスクラメーション・マーク、多いな) 「君も死ぬとか思った!?俺は思ったよ!いやぁ~あれが何ていうんだっけ?あっ!九死に蜂か!」 (・・・・・・バカは確定、と。) その後も私は全く反応すらしないのに、男は壊れたダムのように話し続けた。 うるさい。正直とてもうるさい。 人が私の隣、しかも肩と肩が50センチの隙間もない隣で、さらにエクスクラメーション・マーク(→!)の多いこの男の声で話されると、慣れない鼓膜に多大な負担がかかっている事が分かる。 しつこい・・・普通なら2、3言話し、私が何の反応もしないところを見てみんな離れていくのに・・・。 この男は出会ってから5分、全く黙ろうとしない。 「でも入学式の日に同級生に出会うなんて超偶然!いや、奇跡かな!」 (入学式なんだから会って当然のような気がするけど・・・) 「そういえば名前は!?まだ聞いてなかったよね!?人に聞く時はまず自分からのタイプの人!?俺の名前は『槇原蒼天(マキハラ ソウテン)』!!よろしく名無しさん!」 (まだ名乗ってないだけなのに、勝手に名無しにされてるし・・・) 全く言葉は交わさないが、これだけは分かる。 私とこの男は、合わない。
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