青い空が似合うのは

5/11
前へ
/15ページ
次へ
新たな学びやである高校へと伸びる通学路だが、新鮮でもなんでもない。 なぜならうちの中学から目と鼻の先にあるエスカレーター式の高校に進学したからだ。 うるさい犬。 意外ときれいな川。 無駄に植えた街路樹。 植木に水をやるおばさん。 体操しているおじさん。 散歩をしているおじいさん。 井戸端会議をしている主婦。 全て見慣れた景色だ。全くつまらない。新鮮味など求めてないが、それでもがっかりしてしまう。 また三年間同じ景色を見なければならないのか・・・。 文句を言っても仕方ない。これも自分で選んだ道なのだから。 この高校でも私は、静かに一人で過ごし、誰とも深くかかわらず、卒業出来る単位を取って無事高校生終了。 本当につまらない人生。もし私が他人からそんな高校生活を聞かされたら『つまんない人生だね』と一刀両断している事だろう。 でもそれが悪い事だとも思わない。 いじめを苦に自殺してしまう人だっているし、金銭面の問題で学校に行けない人だっている。 そう考えれば高校に行けるだけ幸せなのだから、これで いいん・・・・・・・・・だ?
/15ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加