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僕は謁見の間にいる。
僕の意見を陛下に伝えると、陛下の顔色が少しましになっていく。
僕をアンシャル家の次男でなく、バメル家の当主にしてほしい。
バメル家は僕の母親の家系で、跡取りがいない。
元々僕を跡取りにしようとしていたが、母親のフロンがアンシャル家に嫁いだ事により、僕はアンシャル家の次男となった。
フロンは病で亡くなり、バメル家の血を受け継ぐのは僕だけになった。
僕をバメル家の当主とすれば、騎士団は陛下の守りとなる。
それは陛下にとって、必要なことだ。
『良いだろう、ルイスよ。そなたをバメル家の当主として認めよう。』
『ありがとうございます、陛下。』
これで僕はルイス・バメルとなった。
そろそろ仕事に戻らなければ。
僕は謁見の間から出ていき、団長の部屋に向かって歩き出した。
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