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気まぐれな歌姫
僕はあなたの歌声を愛している
あなた自身も愛しているが
今はそれは置いておこう
その
触れるだけで僕の指など
足元にころん、と転がるような
ピアノ線のように細く鋭利な歌声も
その
鼓膜が震え耳が痛いほどに
張り裂ける程の意思を持った
値のはる骨董品のような
重く力強い歌声も
愛している
尊敬している
僕はあなたのようになりたいのです
願わくばあなたと同じ場所で
音を奏でたいのです
この心の底から思いの丈を
うまく言葉にできないもどかしささえ
捧げたいほどに。
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