鬼から教わる英語術

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金平くんと勉強を初めてからはや10日ほどたった頃。 そろそろ金平くんの鬼にも慣れてきたかなと思いきや慣れたくても全く慣れる傾向をみられなくて。 「なぁなんでここがこうなんの?」 「え?だ、だって…」 「昨日やったろもう忘れたのかよ」 「うっ」 「俺の想像以上にばかだお前」 「そ、そんな…」 「………そこも違う」 「あ、あれ?」 「中学生並だな」 「……」 「最早中学生以下」 「…っ」 「小学からやり直したほうがいいんじゃねーの?」 「ひ、ひどい」 ………………とまぁ、毎日こんな感じで必死に苦手を克服しようとしています。 今日の金平くんの言葉もとげとげしてて、たまに本気で泣きたくなるときが来る。 だって怖いんだもん。やっぱり怖いんだもん。 この勉強を教えてもらっている数日間、金平くんと常に一緒にいて怖いだけじゃない優しい一面も見たはず。 だけどこうやって怒られると私の印象は結果いつもの怖くて苦手な金平くんに戻ってしまう。 でも教え方が素晴らしいから私は私で英語が上達してきたと思う。 この間の英語の小テストなんとなんと50点もとれたし。 うれしくてうれしくて金平くんに放課後すぐに報告をしたら喜んではくれたものの、もっと上目指せよと言われてしまった。
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