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「……何してんの?」
「あ」
変な方向へ向かっていた私の思考回路を戻そうともがいていれば、必死すぎて私は頭をぶんぶんぶんとふっていたらしい。
それに対しとても冷静で尚且つ冷たい目で見てくる金平くんの視線がとても痛い…。
「なに、分からなすぎて現実逃避?」
「そ、そんなつもりは…」
「へぇ」
そしてがたっと、急に立ち上がる金平くん。
ん?
「4時半か…」
そうやって呟けば、今度はいつもの優しみが込めてある目で私をみていて。
「今日はここまで。飯行くか」
と、大原 苺まさかのお誘いをうけたのだ。
「え?わ、私?」
「お前以外誰いんだよ」
「へ、で、でも…」
そんな…私が金平くんとご飯だなんて…、恐れ多いです!!
私なんか、私なんか金平くんとご飯食べてもいいのかな…。
私なんかより他の美人でかわいくて金平くんとご飯一緒に食べたい子なんてたくさんいるんじゃ…
えっ!!ど、どうしよう私!!
「……勉強教わってる身で断るの?」
「い、ええええ滅相もございません!ご飯私も食べたいです!」
「じゃあいいだろ。ほらいくぞ」
さっさと準備しろ。と告げた金平くんはもう自分の支度は終わったらしく私のことを待っていた。
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