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「んッ…あ…」
「好きだよ,茉莉果…」
「私も…つ…ばさ…」
私たちは唇を重ねた。
私たちには誰にも言えない秘密がある。
それは,私たちが付き合っているということ。
秘密にすることはないと思う人がいるかもしれないけれど,ばれたら大変なことになる。
翼は今,人気急上昇中の歌手。
しかも元華族の血筋。
だから,豪邸に住んでいる。
反対に私は代々,翼の家に仕える家の血筋の者。
今では華族というものがないとはいえ,まだ私の家では翼の家に仕えている。
家が隣同士と言っても,翼の家の敷地内のすみっこに私たちの家があるだけ。
格差は大きいの。
だから,坊ちゃまと使用人が恋仲だとばれたら大変なの。
特に私がね。
だけど,私は翼のことが好き。
だから,何があっても側を離れないつもり。
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