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「あっ…先輩か」
竜野森高の制服には学年を表すバッジが付けられている
彼のバッジを見るに恐らく彼は少年より学年が上なのだろう
そしてなにより
「だらしねぇ……」
彼の制服の着こなし方は誰が見ても間違いなくだらしない
よって学校に慣れている事は間違いない
「おいおいいつまでボケッとしてんだ?早く行かないと遅刻するぜ?」
彼の言葉にハッとした少年は腕時計に目をやる
時刻は8時18分
「ちょっ…ヤバい!!」
すぐに男子学生から目を切り、少年は駆け出した
「クスッ…ようこそ一年生君」
彼は小さく笑い、少年の後にゆっくりと続いた───
───「青木ー…市野ー…」
少年は努力の甲斐無く遅刻
彼はきっと不良生徒なのだろうと少年は思っていた時、少年の名が呼ばれる
「千代崎(ちよざき)ー…千代崎隆太!」
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