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プロローグ
静まり返った街
辺りに人の気配は無く聞こえるのは犬の鳴き声と遠くを走る救急車のサイレンくらいだ
「でよ…それがヤバいんだって!」
「マジかよ!ありえねー……」
その街の路地を歩く3人の若者
酒に酔っているのか足取りは軽やかだ
「でもよー…ん?なんだよアレ…もしもーし!だいじょぶですかぁーっ?ヘヘヘッ」
その若者が見たのは壁にもたれかかる人影
眠っているのか動く気配は無い
「おい!女だったらどうする?」
「いただいちゃいますか!キヒヒッ」
下衆な考えを口にする若者達だったが、やがて人影が動いた
「ちっ…起きてんのかよ」
三人目の若者が口を開いた瞬間───
ブシュー………
その若者から鮮血が吹き上げた
「うわあっ!なんだコイツ!!」
残る2人の若者がそれに気付いたのは人影がその若者を血まみれにした後だった
「なんなんだテメェはよ!!」
残る2人の片方が至近距離に居た人影に殴りかかったが
プシャー……
「ぎゃああああっ!!」
その腕は力なく地面へと“落ちた”
「うっ…ううっ!!」
最後の1人は仲間2人を残し、逃げるが
ズバンッ!
ゴトッ…
頭部を失い、倒れた
残ったのはその人影のみ……
やがて人影は
闇へと消えた─────
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