朝のひととき

3/9

8人が本棚に入れています
本棚に追加
/19ページ
「休みだからって、いつまでも寝てると駄目な娘になるぞー」 「んなー、駄目な娘じゃないもんー」 「駄目な娘じゃないなら起きろ」 いい加減で起きても良いと思うが、まだまだ頭は起きてい無いようだ。 心優しい俺は、妹を優しく起こしてやろう。 そう思い、膝の上の妹の耳を弄って遊んでみる。 「にゃー、うにゃーん」 目を細めてなんとも幸せそうな寝顔である・・・。 「いや、おい、起きろよ」 「あと三年~」 「なげぇよ!何だよお前は、動物の冬眠もそこまで長くないぞ!」 「ん~。兄ちゃんウルサイよぉ。眠れないじゃん」 そういいながら、もそもそと体を起こす妹。 ようやく、ソファーに座る妹の名は真里菜。 俺より頭ひとつ近く低い位置でまだ船を漕いでいる。
/19ページ

最初のコメントを投稿しよう!

8人が本棚に入れています
本棚に追加