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「まったく、お前もよく寝るよな」
「だって眠いんだもーん」
仲良くベランダで洗濯物を干しながら妹と話してみる。
「でもお兄ちゃんはよく起きられるよね。私なんかまだ眠いのに」
「そんな事言ってもなぁ、お前が休みの日は朝九時まで寝てるぞ?」
「私は一日眠っていたいのさ」
ドヤ顔で胸を張る妹。
何がこいつをそうさせるかは知らんがな。
「あー、ハイハイ。お前が一日寝てたら俺はする事がなくて良いんだがな」
「にゅーん、そんな事言わないでよぉ。私が居なかったら寂しいくせに」
少し肩を怒らせながら、上目遣いで見上げてくる真里菜。
その可愛さに、少し言葉が詰まるが、残念ながら妹に恋愛感情は抱いていない。
「寂しいのはお前だけだろ。ソレよりそこどけ、カゴが取れん」
え、ああごめん。と、言いながら真里菜はピョコンと横にはねる。
その横から洗濯籠をとり、部屋に戻る。
洗濯物といっても、二人分なので、すぐに干し終わる。
「まってよー、兄ちゃん」
ピョコピョコとついてくる妹。
コレはなんだか、なついて付いてくる猫のようで面白くもあるが。
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