偽 物。

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哀しみを誰かと重ねて 求めた温もりは真実じゃない。 愛なのか哀なのか解らないまま本能に従った身体は いつしか心を見失って、 奥深くに傷を付ける。 尤もな言葉や行動は 嘘なんでしょ?と問いかけて 否定される事を望んだのは自分 其れなのに、向き合うと 逃げたい衝動に駆られる自分はなんて卑怯者 貴方が怖い 真っ直ぐな眼球に映る自分が 酷く怯えたのは 貴方の返す気持ちが 解ってしまったから。 此以上、踏み込んでしまったら 自分は戻れない。 返されない愛と知りながら ただの哀される同情に 埋もれてしまう。 偽物に固執してしまった ただの流れてしまった心は 今も尚、哀される行為に 堕落していく。
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