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だか、内容はまるで小さい頃読んだ漫画やアニメの中のような空想の世界のものであり、現実世界に住む穂瑠には有り得ない話だった
切羽詰まったゼルの話をきいていると、もう目の前に自分の家があるではないか
「ゼル達はコアストーンを早く見つけて、王国を助けるぜ
ゼルのプリキュアは目の前にいるぜ~
お願いだから助けて欲しいぜっ」
目の前、ということは自分のことだろうか、と穂は薄々感じたが、何も言わす門の中にはいり、重い鍵をガチャリとしめた
「あ、ああ……」
ピンク色のぬいぐるみから悲しげな声が漏れる
穂瑠は玄関のドアに手をかけようとするが、一度放し、ぬいぐるみに向かって振り向く
「悪いけど、家までついてきてはっきり迷惑
なんちゃら王国も聞いたことないし地図には載ってないし
第一あなたを助ける方法なんて習ってないの
プリキュアだかなんだか知らないけど、得体の知れない生物が話すことは信じられません」
ぬいぐるみに話しかけることは、この異質な生物の存在を認めることになる気がしたが、ぬいぐるみの信じ難い問題に巻き込まれるのが嫌だったのだ
そう言い放つと、穂瑠は何事もなかったかのように玄関に戻り、今まで通りの日常を過ごし1日を終えた
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