うそうそ、準備ができてない

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パリンっと穂瑠達を守っていたオレンジ色の光が砕け散ると、花椒はカラシネアに向かって叫び、赤い炎のリングをカライナーに投げつける 「やめて! カラシネア様!」 すると、カライナーが赤い炎に包まれたかと思うと空中に扉が現れカライナーはそこに吸い込まれていった 「お姉ちゃん、逃げて」 花椒は穂瑠の手を取るとすぐカラシネアの方に向かっていった 「花椒! 余計なことするんじゃない!」 カラシネアは大きく手をふると、そのまま勢いよく花椒の頬に当てる パチンと乾いた音が響く 「ファオジャオ!」 それを見た穂瑠は花椒にかけよろうとしたが、さっと結友と美勇に守られてしまった 「ファオジャオ! ファオジャオ!」 あの小さなか弱い女の子が、ペッパーランド帝国のあの恐ろしいカラシネアに様をつけて呼んでいるのが信じられなかった……
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