うそうそ、準備ができてない

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カラシネアは腰をかがめ、花椒の顔を覗き込む 「そんなに嫌なら、ラーのオイルをお前にかけるとしよう」 花椒はカラシネアの迫力に恐怖し、手をそっと離してしまう 「これをお前にかけたなら、確かに強くなるよ~ そしたらお前があいつらを守ってやればいい…… イヒヒっ そのかわり、お前の命の保証はないよ」 カラシネアは不気味な笑顔で花椒にすり寄る 花椒は一歩、二歩と後ずさる 「やはり、自分の命は惜しいよね~ この拾ってやった恩知らずの役立たずが!」 カラシネアが小瓶の蓋を取り、赤い液が花椒に垂れようとしたときだった 新たな人物が花椒の背後にたち、カラシネアの腕を掴む そして花椒にかかろうとしてた雫を手のひらで受けると、握りつぶり蒸発させてしまった
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