うそうそ、準備ができてない

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「はろ~ん☆花椒~ まったくぅ、危ないじゃない」 花椒にはニコニコと微笑みながら頭をはたくも、片方の腕でカラシネアの腕をひねりあげる 「ちょ、何をする!」 花椒の背後に立っていたのはワサビーナ太夫だった 「何をするって……」 確かに顔は笑ってはいるが、花椒に向けられていた笑顔とは違い、まるでお面を被っているかのように感情のない表情だった すると、ひねり上げた腕をさらにひねりあげ、小瓶が地面に落ちる 「ああ、ラーのオイルが……」 「カラシネア! 何考えてんだい! ふざけるのもたいがいにしぃ」 小瓶が慌てふためくカラシネアに、ワサビーナ太夫の眼光が鋭く光り、声のトーンが数段低くなる さすがのカラシネアも、あまりにも迫力ある声に少しひるんでしまう 「なあ、美勇~ あれ、だれなん?」 「さ……あ?」 結友たちは時代錯誤な花魁風な大女をみて、あっけにとられてしまう ワサビーナ太夫も3人に気づいたのか、ふと視線を上げると人なつこい笑顔を向ける 「アタシ、弱い者イジメに興味ないんでね 次にあったときは容赦しないよ じゃあね、プリキュアちゃんたち?」 そういうと、カライナーが吸い込まれていった扉と同じものが地面から出てくると、と、3人はその中に消えていった
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