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「ファオジャオ……大丈夫かな?」
帝国の3人がいなくなった静かな公園で、美勇がポケットからキャンディーストーンをだし、破壊された木々や掘られた地面を元にもどしていたときだった
結友に先導され、ベンチに座っていた穂瑠がぽそっと呟く
「あー……ん、あんま簡単には言えへんけど
あの着物の姉ちゃんは悪い人に見えひんかったで?
初めてみた顔じゃき、ようけ知らんが」
結友も悩みながら言葉を選ぶ
「そうね……
ペッパーランド帝国の人には違いないんでしょうけど……
女の子を助けていたように見えたわね
ヤックはわかる?」
疲れ果てていた妖精たちはベンチで寝ながら、結友からキャンディーストーンをもらっていた
「……
たぶん……、四天王のうちだと思うんや
な、タック」
「知らなかった!」
タックは初耳の四天王なのか、それともキャンディーストーンに夢中で話を聞いていなかったのか、キャンディーストーンわほっぺたいっぱいにし、驚いていた
「じゃあ、花椒もペッパーランド帝国の四天王の一人なのかしら?
あんな小さい女の子なのに……
花椒もゼルたちの王国を脅かす悪い子なのかな……
ゼルのことみて可愛いって笑顔で笑ってくれたのは……演技だったのかな?」
穂瑠が誰に同意を求めるわけでもなく、独り言を呟くと気まずそうな空気が流れ、みな沈黙する
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