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しばらく沈黙が続くと学校の校門が見えてきた
穂瑠は昇降口に入り下駄箱の前で靴を履き替える
そして、肩から下げた手提げをそっと扉に近づけ誰にも見られないようぬいぐるみを押し込んだ
「うにゃ?」
急なことにぬいぐるみは驚いて、短い手足をバタバタしている
「暴れないで!」
穂瑠は勢いよく下駄箱の扉を閉める
しばらく扉を開けようと中から叩いてが、穂瑠が両手でしっかり押さえる
「お願い、静かに」
声にならない小さな声で何度も呟く
疲れたのか諦めたのか、しばらくすると大人しくなる
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