なになに、それって知らないよ

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「これでよし」 パクトを受け取った次の日の朝 穂瑠は玄関前の姿見の前で身だしなみを整える カバンに光るパクトを鎖で繋いでみたのだが、やはり普段の自分らしくないので外すことにした 「お姉ちゃん!」 ランドセルをしょった伊吹が急に抱きついてきたので穂瑠はバランスを崩し倒れそうになる 「伊吹~」 穂瑠が困った声で叫ぶと居間から母親が出てくる 「伊吹! 大事な発表会の前なんだから足、大事にしなさい!」 「はーい」 伊吹は注意されたことが気に入らなかったらしく、つまらなそうに返事する 伊吹は友達に誘われバレエを始めたが、あれよあれよと頭角を表し今では主役をとれるほどの素質の持ち主だった そんな伊吹を母親もまんざらではないらしく、週2回有名な遠い先生の教室で個人レッスンを受けている
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