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「ほんま、コアラやけ」
ベージュのカンガルーの妖精に近づいたかと思うと、膝をついてゼルを見つめる
ゼルは仲間の妖精と会えたのが嬉しいのか手をとりクルクル回っていたが、視線に気づき足を止める
「ヤック、あんたはすごいわ~
やっぱ昨日のぬいぐるみは友達やったんかー」
「え?」
穂瑠は驚いてゼルを見つめる
「初めましてやね
自分、世界を守るプリティーでキュートな正義の戦士
キュアマフィンや
あっちがうちの相方キュアジューシ」
穂瑠はマフィンが指指す方向に視線をやると同じ顔がペコリと会釈をする
つい、穂瑠もつられて会釈を返す
「ホンマはもっと早よう友達になるつもりやったけ、じゃけん、昨日自分先ににげてもうたから今朝から見張ってたんよ」
「はあ……」
「で、自分の名前は?」
「あ、愛賀です」
「ちゃうちゃう
そっちの名前じゃない方」
穂瑠は不思議に思い小首を傾げる
「穂瑠、ですか?
私、愛賀穂瑠と言います」
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