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叶恵は驚きその場を立ち去ろうとしたが、生け垣の中から女の子が顔をだす
この家の子だろうか
少女は叶恵と目が合うも、再度生け垣にもぐり再び木が揺れる
何か探し物をしているのか、必死に生け垣の中を動き回っているように思えた
「うぇっ、うぇっ」
(え?泣いてるの?)
しばらくすると、木の揺れがおさまり、生け垣の中から今度はうめき声が聞こえる
先ほどの少女が泣き出してしまったようだ
声をかけようにもどうすることもできない
かといって泣いていると思われる幼い子を放って帰宅するのも躊躇われた
「花椒!」
ふと背後から怒鳴り声が聞こえた
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