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「あの……」
女は少女の母親だろうか
少女は母親に向かい小さな手を差し出す
その小さなてのひらには黄色いビー玉が光っている
きっとこの辺を通ったとき少女のポケットから何か落としてしまったのだろうか
女は少女の手のひらからビー玉をつまみとると太陽にかざす
ふと、女の顔が険しくなりビー玉を投げ捨てた
少女が驚いた顔をした瞬間パチンと乾いた音が響く
「まったく、本物はこんなんじゃないよ
それもわからないのかい?
たく、役立たず!
行くよ」
叶恵は目の前に起きた出来事をつい、みいってしまった
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