fast game

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キーンコーンカーンコーン… 朝のホームルームの始まりだ。 いつもと変わらない日常に、俺はどこか安心していた。 …願わくは、これが卒業まで続いて欲しい。 担任が教室に入ると、ざわついていた教室内が、次第に静かになる。 「おはよう、今日は放課後に文化祭の会議がある。  委員会の人は会議室へ行くように」 そこまで言うと、一気に騒がしくなった。 「センセー、委員会まだ決まってないよね?」 クラスの1人が立ち上がる。 先生は待ってました!と、言わんばかりにホワイトボードに、ソイツの名前を書いた。 「他に立候補はいるか~?」 「え!?俺、立候補になってんの!?」 クラスのほとんどが爆笑している中で、静かに手を上げたヤツがいた。
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